お薦めコンサート

石合 力◎朝日新聞編集委員

兵庫出身の日下紗矢子と河村尚子、芦屋国際音楽祭で共演

第6回芦屋国際音楽祭 芸術の都・ライプツィヒの4つの肖像
(4月4〜12日、カトリック芦屋教会他)

日下紗矢子(vn)、河村尚子(p)、他
「肖像Ⅰ:師から弟子への継承」、「肖像Ⅱ:バッハ家の系譜」、
「肖像Ⅲ:シューマン夫妻の対話」、「肖像Ⅳ:街に集う多彩な音楽」、他計6公演

(詳細はhttps://ashiya-musicfestival.jp参照)

大阪4オケ2026「4オケは踊る♪」〜第64回大阪国際フェスティバル2026

藤岡幸夫指揮関西フィルハーモニー管弦楽団、山下一史指揮大阪交響楽団、
出口大地指揮日本センチュリー交響楽団、尾高忠明指揮大阪フィルハーモニー交響楽団

4月18日(土)14:00 フェスティバルホール
(詳細は、https://www.festivalhall.jp/events/5696/参照)

山下一史指揮 大阪交響楽団第287回定期演奏会 【山下一史はかく語りき】

シューマン:歌劇《ゲノヴェーヴァ》序曲、モーツァルト:交響曲第36番《リンツ》、
R.シュトラウス:交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》
4月24日(金)19:00 ザ・シンフォニーホール


 主に西日本の演奏会から紹介する。芦屋国際音楽祭が開幕する。ベルリン・コンツェルトハウス管と読売日響でコンマスを務める日下紗矢子が地元の兵庫県芦屋市でプロデュース。6年目の今年は、隣の西宮市出身でドイツに拠点を置くピアニスト河村尚子らを迎えて室内楽を中心に計6公演を組んだ。10日昼の「肖像I:師から弟子への継承」では、メンデルスゾーンと、彼の影響を受けたデンマークの作曲家ゲーゼのヴァイオリン・ソナタなどを2人で演奏する。11日夜の「肖像Ⅲ:シューマン夫妻の対話」では、2人のほか、鈴木学(Va)、ウルリッヒ・ヴィッテラー(Vc)、嘉目真木子(Sop)、日下知奈(Pf)が登場。クララ・シューマンが書いた唯一の《ピアノ三重奏曲》などを演奏する。同日昼には、兵庫県芸術文化センターを拠点にプロ奏者を輩出する「スーパーキッズ・オケ」と日下との共演で「子どものためのコンサート」も。
 大阪のプロオーケストラが一堂に会する春恒例の「大阪4オケ」。今年は「4オケは踊る♪」をテーマにバレエ音楽などで競演する。日本センチュリー響が演奏する團伊玖磨の《管弦楽幻想曲「飛天繚乱」》は、大阪センチュリー時代に同響が團に委嘱し、初演した作品。大阪フィルは、音楽監督尾高忠明が自ら編曲したチャイコフスキー《白鳥の湖》(尾高セレクション)を取り上げる。

 その4オケにも出演する大阪響が4月定期で交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》を取り上げる。常任指揮者に就任以来、R・シュトラウスの作品に集中して取り組んできた山下一史が、5年目のシーズンに満を持して挑む。ヴァイオリン・ソロは首席ソロコンサートマスターの森下幸路。

清宮美稚子◎本誌編集

一番目にご紹介した「コンスタンチン・リフシッツ ピアノ・リサイタル」は、リフシッツ氏の体調不良のため中止となることが、2月13日に発表されました。

リフシッツ久々の来日でバッハと《ハンマークラヴィーア》

■コンスタンチン・リフシッツ ピアノ・リサイタル

J.S.バッハ:カプリッチョ《最愛の兄の旅立ちにあたって》、平均律クラヴィーア曲集第2巻第21番 前奏曲とフーガ、J.C.バッハ:眠れるカミッロのためのエーベルリン風アリア、ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番《ハンマークラヴィーア》、他

4月17日(金)19:00  TOPPANホール

■華麗なるコンチェルト・シリーズ第32回 〈フルネル×ブラームス〉

ジョナタン・フルネル(ピアノ)、粟辻聡(指揮)、神奈川フィルハーモニー管弦楽団
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番、第2番
4月12日(日)14:00 横浜みなとみらいホール

■パブロ・エラス=カサド指揮 東京交響楽団第739回定期演奏会

シューベルト:交響曲第7番《未完成》、ブルックナー:交響曲第6番

4月26日(日) 14:00 サントリーホール
(同プログラムで、名曲全集第216回 4月25日(土)14:00 ミューザ川崎シンフォニーホール)

 リフシッツが久しぶりに来日する。コロナ禍でベートーヴェン・ソナタ全曲演奏のシリーズが中止になり、2022年に若手の山根一仁らを従え悠然とショスタコーヴィチを弾いて以来、日本でその姿を目にすることはなかった。ウクライナのハルキウ出身と聞くだけで胸が痛む。バッハとベートーヴェンに込めた想いを受けとめたい。
 昨年11月に阪田知樹が敢行したのと同様の挑戦をする者がいる。21年エリザベートの覇者フルネルだ。初期と成熟期の代表作で、両方とも50分に及ぶ長大なブラームスのピアノ協奏曲を一夜でどう弾き切るか。なお、この日は「華麗なるコンチェルト・シリーズ2026」(神奈川芸術協会主催、管弦楽は神奈川フィル)の第1回で、続いて金川真弓(5月10日)、福間洸太朗(8月29日)、小林海都/石田泰尚(9月26日)と、計4回が予定されている。
 東京交響楽団は、新音楽監督ヴィオッティを迎え新シーズンをスタートさせるが、その初回となる第739回定期演奏会にパブロ・エラス=カサドが登場。5〜6月にウィーン国立歌劇場での《ニーベルングの指環》ツィクルスという大仕事が待っているが、その直前の来日となる。ピリオド楽器のオーケストラ、アニマ・エテルナとのブルックナー交響曲のプロジェクトも始まり、すでに第4番を世に問うているエラス=カサドが、初共演の東京交響楽団とどのようなブルックナーを作り上げるか。

 最後にオーケストラの注目公演を2つ。アイヴァー・ボルトン指揮読響はエルガーの大作オラトリオ《ゲロンティアスの夢》(28日)。カーチュン・ウォン指揮日本フィルはマーラー編曲版によるベートーヴェン第九(10日、11日)。